人間が生活している中で様々な寄生虫がいます。

 

ひものように長いサナダムシや一時期学校で検査が行われていた
ギョウチュウなども寄生虫の一つです。

 

今回は、それらの中の一つ広東住血線虫(かんとんじゅうけつせん
ちゅう)についての概要や症状、治療法などについてまとめてみま
す。

 

中国の地名が付いており、遠い存在のような名前の寄生虫と思われ
がちですが、意外と身近な寄生虫かもしれませんので予備知識とし
て知っていただけたら幸いです。

 

特に、生野菜を多く食べるあなたは要注意です。

広東住血線虫とは?

広東住血線虫は、冒頭でもお話しした通り寄生虫の一つです。

 

一般的には、寄生虫というと何かの動物、例えば魚や虫、家畜など
に寄生しています。

 

が、この広東住血線虫はネズミ(それも比較的大きなドブネズミや
クマネズミ)の肺の中にある肺動脈(人間にも存在する動脈、肺で
酸素を充填された動脈血を心臓に送る動脈)に寄生しています。

 

名前の通り、寄生虫の中でも線虫と呼ばれるカテゴリに分類され、
大きさは2㎝程度と同じカテゴリの中でも中から小型の線虫です。

 

ネズミの肺の中で成長し、(感染能力を持つ)幼虫になった時点で
肺から消化器を経由して便に紛れて外の世界へ出ていきます。

 

この便から中間宿主(カタツムリやカエルのほかジャンボタニシや
淡水生の海老)の体内に入って生活を始めます。

 

そして、人がそれらを食べたり、あるいはそれらを食べた魚を食べ
たりした場合、広東住血線虫が人に感染して様々な症状を引き起こ
していくのです。

 

かつては、名前の通り台湾や中国、東南アジア(タイやインドネシ
アなど)に分布していただけですが物流の変化により、近年では日
本の主要な港などでもネズミやマイマイのほか、ナメクジでも検出
されるようになってきました。

 

つまり、全く無縁の寄生虫ではなくなってきたと言えるのです。

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広東住血線虫に寄生された場合の症状は?

 

広東住血線虫に不幸にも寄生されてしまった場合は、様々な症状が現
れ、時に死者を出すこともあります(国内では2000年に沖縄県で小児
の犠牲者の報告があります。)。

 

症状としては、脳や脊髄の血管や背骨の中の髄液に広東住血線虫が寄
生することによる髄膜脳炎の症状を起こします。

 

髄膜脳炎の症状は、頭痛、発熱、嘔吐、意識障害のほか首の硬直や時
にけいれんなどが挙げられます。

 

進行も早く、数時間から数日以内に症状が悪化し、最悪死に至ります。

 

ちなみに寄生虫はこの時、成虫になることなく宿主(ヒト)とともに死
亡するか、宿主よりも先に死に至ります。

 

この髄膜脳炎は、通常ウイルスや細菌によっても発症しますが、それら
と同じように広東住血線虫も脳髄膜炎を引き起こすのです。

 

他覚的な所見としては、意識障害や血圧、脈拍、呼吸状態の異常、脳神
経の障害のような症状も確認することができます。

 

ただ、実際にはこれらの症状が出ないまま生活を送っている場合もある
ので、必ずしも激烈な症状を引き起こすことは少ないようです。

広東住血線虫の症状に対する治療方法

 

広東住血線虫に対しての治療法は、基本的には対症療法となります。

 

寄生虫としてのサイズが小さいため寄生している部位の特定が困難で、
摘出も難しい部位のことも多く、広東住血線虫自身も人間の体内では長
期間生きることができないことから、炎症や意識障害などの多彩な症状
に対して対応をしていきます。

 

基本的に、中間宿主の食用を控えることや野菜類にナメクジがついてい
ないかなど予防が主な対策になります。

まとめ

このように広東住血線虫に寄生されると重篤な症状を引き起こしますが、
キチンとした予防対策を取ることで未然に防ぐことは十分可能です。

 

 

予防としては

    1. ナメクジ、カタツムリやカエルそのほかにもありますがにはなる
      べく触れないこと。
    2. 仮に触れてしまった場合は、よく手を洗うこと。
    3. 生野菜をよく食べる人は、野菜を念入りに洗うこと。
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